投稿者: 開放でもシャープだが、エラーを出すダブルガウス型
おすすめ度
購入のしやすさ 10/10
KOWA のSETRマウントレンズは、100円程度からとかなり安価で販売されています。ただし、カメラとセットで販売されていることもあります。
使いやすさ 2/10 （マウントアダプターが用意できれば9/10）
- このレンズの使用に関して、最大の問題となるのは、マウントアダプターです。
マウント形状が複雑な形態をしていることと、絞り制御をカメラボディー側から行う必要があるため、簡単にマウントアダプター作製を行うことができません。 - レンズの操作感は至って標準的な一眼レフ用レンズと同様で、特に困ることはありません。
- しかし、オリジナルのカメラ部品を使わない（新規に作製された）マウントアダプターでは、絞り込むと、絞り値を知る術がありません。
- ピントの山を掴みやすいレンズです。
- 最短撮影距離 0.7mはやや不足を感じますが、不便を感じるほどではありません。
現代レンズと比較した描写の独自性 8/10
- 開放で周辺減光が、派手に起こります。
- 開放で遠景に、ぐるぐるボケが発生します。
- 暖色系にかぶることが多い、珍しいレンズです。
- 樽型のひずみが出ます。
- 一般に（ダブルガウス型は）、開放でとろける様な描写をするレンズが多いですが、このレンズは開放でも意外にシャープです。
総合 3/10 （9/10）
かなり明確なエラーを出すレンズで、非常に面白い（ユニークな）レンズです。これがわずか100円から販売されているのに、買わない理由はありません。このレンズの欠点は、マウントアダプターです。安価なマウントアダプターの用意が難しく、用意出来たとしてもそれに付けるレンズの種類が少ないことが、このレンズの購入を妨げます。
モデル詳細
あのコルゲンコーワの興和株式会社と同じ、興和オプトロニクス株式会社の前身となる興和光器製作所が作製した、SETRの強化版であるSETR2にセット販売されていたレンズです。
Kowa SETR2に関しては、Michael Butkus Jr.さんが、取扱説明書を公開していただいてます。ただ、残念なことにこのマニュアルには、レンズ構成図が載っていません。そこで同じ50mm F1.8を搭載した、レンズ固定式（R無し）のSETの取扱説明書（Michael Butkus Jr.さんによる）を、トレースしました。
レンズ構成は4群6枚のダブルガウス型です。
撮影準備
このレンズの、真の欠点はマウント形状の複雑さです。
マウントアダプターは、muk カメラサービスさんに作成を依頼できます。
金属製ならば、ebayでrareadapterstxさんから購入可能です。
今回は自作を諦め、rareadapterstxさんから購入しました。
撮影（作例）
開放で遠景に、ぐるぐるボケが発生します。
開放で周辺減光が、派手に起こります。
暖色系にかぶることが多い、珍しいレンズです。
樽型のひずみが出ます。
一般に（ダブルガウス型は）、開放でとろける様な描写をするレンズが多いですが、このレンズは開放でも意外にシャープです。
ありがとうございました。
