新規マウントアダプターで、Tessar型の35mmを使う

おすすめ度
購入のしやすさ 6/10
AGFA AMBI SILETTE 用レンズは、流通量が減りましたが、130mmF4以外は、比較的安価に流通しています。
使いやすさ 4/10
- マウントアダプターが必要になります。これは、大手ブランドが大量に供給はしていません。
- AMBI SILETTE用交換レンズは、どれも外観デザインが優れていますが、その分、操作系の使いやすさが犠牲になっています。ローレット幅が極狭のため、絞り制御環、ヘリコイドリング、共に使い勝手は悪いレンズです。その中でも、 COLOR-AMBION 35mm のヘリコイドが特に使い勝手が悪いです。
- 最短撮影距離1mは決して使いやすくはないです。レトロフォーカス型のレンズでは、マウントアダプターのヘリコイドを使うと収差が増える傾向になることが多いですが、本レンズはTessar型ですので、ヘリコイド付きマウントアダプターの使用で、最短撮影距離を短くすることが可能です。
- 軽量小型なのは評価出来ます。
現代レンズと比較した描写の独自性 5/10
- 耐逆光性能は低くはありません。しかし、真逆光ではフレア&ゴーストが容赦なく発生します。
- 周辺減光が時々表れます。
- 順光では、非常に色乗りの良い描写になります。
- 1段絞るとシャープになりますが、繊細さはありません。
総合 5/10
外観は、1950~1960年代の大変素晴らしいデザインです。その反面、デザイン優先で使いにくい側面があります。ハイコントラストで、色乗りの良い描写です。もっとも、このマウントアダプターを作製して(あるいは購入して)使用することを、おすすめ出来るかというとそうは思いません。
このモデル

Camrra-wikiによると、COLOR-AMBION 35mm F4は、1957年から販売されたレンジファインダーカメラAGFA Ambi Siletteに、標準搭載されたレンズです。構成は、35mmではやや珍しい、3群4枚のTessar型になります。
AGFA Ambi Siletteには、以下の交換レンズが用意されていました。
- COLOR-AMBION 35mm F4
- COLOR-SOLINAR 50mm F2.8
- COLOR-TELINEAR 90mm F4
- COLOR-TELINEAR 130mm F4
これらは、独自のバヨネットマウントでカメラに固定されます。
撮影準備
販売されているマウントアダプター
ebayでRareAdapters.comさんが、AGFA Ambi Siletteマウントアダプターを販売しています。
自作(3Dプリンター)マウントアダプター(Ambi-L39)Ver2

Parts1とParts2は、以前のAGFA Ambi Slietteマウントアダプター ver1と共通です。ver1のParts3を3Dプリンターで出力しやすいように、Part3とParts4に2分割しました。

Parts1とParts2で挟み込み、ロックします。(溝があり力を加えないと外れませんので、接着は不要です。)
レンズとParts1+Pats2をParts3にねじ込みます。
Parts4の内面処理をして、Parts3にねじ込みます。
内面処理
Parts4出力品の内面は、アクリル塗料(ターナー色彩 アクリルガッシュ 暗黒ブラック)の塗布を行いました。

この塗布には、筆を用いるよりも、キムワイプか、ケイドライが向いていると思います。
ヘリコイド付きマウントアダプター
パターン1 L39-LM + LM-NEX(マイクロヘリコイド付き) :L39をLeica Mマウントに変換する方法
L39-LMは各種類ありますが、どれを用いても変化がありません。
パターン2 M39-M42 + M42-M42(10-15mm)+M42-NEX(プレート) :M42ヘリコイドアダプターを用いる方法
パターン3 L39-LM + TECHART LM-EA9 :AF化する
パターン4 L39-NEX

撮影(作例)




順光~斜光では、非常に色乗りの良い描写になります。


耐逆光性能は低くはありません。


耐逆光性能は低くありませんが、真逆光ではフレア&ゴーストが容赦なく発生します。

周辺減光が時々表れます。




絞るとシャープになりますが、繊細さはありません。

小型で使いやすいレンズです。

ヘリコイドを使用しても、像が暴れません。

ありがとうございました。











