FUJI PHOTO FILM X-Fujinon 55mm F2.2

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独特の立体感を描き出す、写るんですの上位モデル

おすすめ度

購入のしやすさ 8/10

ここ数年で流通量が減少し、価格高騰していますが、まだ1万円以下の購入可能です。

使いやすさ 9/10

被写界深度が深いレンズです。減点ポイントは、唯一1つです。マイナーなAXマウトである点です。同じスペックで、M42マウントがありますが、こちらは絶対におすすめしません。

現代レンズと比較した描写の独自性 9/10

前ボケがぐるぐるして、後ろボケが側面方向に流れます。これが、唯一無二の不思議な立体感を生み出します。さらに、少し絞ればピントの山が、非常に深いです。

総合 9/10

唯一無二の解像で、良い個体が見つかれば、絶対におすすめします。

モデル詳細

Fuji Xマウントのこのレンズは、Xマウント搭載カメラFujica STX-1の販売開始時、1979年に合わせて販売されました。これは、FUJINON 55mm F2.2のXマウントへの置換モデルです。

購入注意

現在使うことを考えると、M42マウントを手に取りたくなりますが、M42マウント版は、プラスチック鏡筒でこのプラスチックが、ほぼ全ての個体で劣化して割れています。ですので、M42版は絶対におすすめしません。

レンズ構成は、ほとんど見ない、4群4枚のUnar型です。構成図はALLPHOTOLENSESに掲載されていた、M42版のFujinon 55mm F2.2を参考にしました。このレンズのスペックを考えると、X-FUJINON 50mm F1.2, F1.6, F1.9の廉価版にしかなりません。しかし、何故この様なマニアックなレンズ構成にしたのでしょうか?このレンズは、被写界深度が深くなっています。

それは、距離計にも示されています。私は、α7S3のフォーカスアシストにピーキングを「低」で使用していますが、EVFを覗いたときに、ピーキングレベル「高」に誤設定したのではないか?と、確認しました。カメラに詳しくない人や初心者向けに、廉価グレードの標準レンズに、深い被写界深度のレンズを用意したのではないか、と推察します。

この個体について

この個体は、FUJI XマウントをLMマウントに改造されたレンズです。おそらく、AF化するマウントアダプター用に改造されたものでしょう。幸い、中心軸は正確で強度も十分でした。Fuji Xマウントアダプターは、レンズの市場流通量の少なさから、余り種類がありません。残念ながら、私は、Fuji X-LMへの変換アダプターを、見つけられませんでした。メルカリ経由で、4000円以下で購入出来ました。

撮影準備

通常ですと、FUJI X-NEXマウントアダプターでカメラに接続します。しかし、前述の理由から、LM-NEX(ヘリコイド付き)マウントアダプターで、カメラに接続しました。

撮影

今日もお散歩です。

逆光では、ハレーションが出ます。

このレンズの描く、立体感が凄いです。

非常に使い勝手の良い、不思議なレンズです。

フジらしく、Sony製センサーでも緑が綺麗に出ます。

F値だけが、全てではない、良いお手本だと思います。

シャドー部分で、20世紀のフィルムカメラらしい絵が出てきます

ドッグランでブルちゃんに遊んでもらいました。

 

この立体感の理由を考えてみました。

下図は上写真の四隅のクロップです。

右下クロップ(前ボケ)は、円形に流れます。

対して、右上クロップ(後ろボケ)は、放射状に流れます。

最後まで見ていただいてありがとうございました。

 

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